次回からの引き続きで「ある程度以上」の特徴についての話です。
「ある程度まで」の特徴は以下に書いていて、その特徴から上達方法が受験勉強に近いです。
「ある程度以上」の特徴は対戦型ゲームの特徴に起因します。一部を以下に示します。
- 自分のアクションにより相手のアクションを阻害できる
- 将棋は完全情報ゲームであるが、自分が考えている内容は開示しなくてもよい
- 将棋に関連する一切の能力についてルール上の制限が設けられていない
- 目的は王様を先に詰ますことであり、指し手の評価値を競うゲームではない
これらは「ある程度まで」、即ち受験的な特徴とは違います。上記の特徴を理解したうえで、実戦でどうするか、普段どのように訓練するかが「ある程度以上」になります。その上で「ある程度まで」が十分できることが前提です。
将棋、という対戦型ゲームは
- ある局面で複数の手順を探索する。(これは作業であり、考えるではない)
- それぞれの手順について合否判定をする。(これは「高度な作業」)
- 候補手順の中から自分にとって最も良い、または相手が最も嫌がる手を選択する
であり、3が「考える」です。1や2を考えると勘違いしている人が多いですが、これらは作業なので訓練で短時間で済ませるようにします。3がとにかく難しいのです。
評価値全盛時代なので自分にとって最も良いが重視されていますが、相手が最も嫌がる手だって重要です。こういう手って評価値的には悪いんでしょうけど。
「ある程度以上」の特徴を詳しくやると超マニア向けになるので、次回以降はしばらく「ある程度まで」の段階でやっておくと良いことを紹介します。