福島県郡山市の将棋情報

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将棋の上達方法9

将棋は難しいゲームなのにカンニング禁止なので、「ある程度まで」の段階までは受験勉強的な知識詰込みが必要になること、及び、「ある程度以降」は効果的な上達方法が本にはそうそう書かれていなくて試行錯誤になる、ということはこれまでのコラムで書いてきました。

 

となると「ある程度以降」で何をすれば良いかわからない、という人もいるでしょう。今回はこうすれば強くなるということを私の実体験から紹介します。

 

大前提として将棋がものすごく好きなことです。後の話を読めばわかりますが、そうでない人がやったらおそらく将棋自体をやめてしまうでしょう。

 

次に「とにかく強くなりたい」と心から想うことです。承認欲求のために将棋をしている人は以下の手法は絶対にできません。

 

では、どうするかというと以下のルールを自分に課すことです。

1.どんなに大差の局面でも常に相手玉の詰みの有無は全力で考える

2.相手玉の詰みを確信できたなら絶対に詰ましに行く。さすがに読み切れない時は無理をする必要はない。

 

まだ読み能力が未熟な段階だと読み抜けがあって大逆転負けとなることがしばしばあります。そして周囲の人から「なんで必死をかければ楽勝なのに、そんな馬鹿なことをする?」と言われるでしょう。私も成長過程で何度も読み抜けで涙を流すことがありました。

 

このルールを徹底しながら成長して読み抜けが無くなってくると、競り合いの終盤の勝率がものすごい勢いで上がります。それは、終盤の読み能力の強化だけではなく、自分の読みを信じて踏み込む勇気、が備わるからです。カンニングができない将棋という競技において「自分の読みを信じること」ってものすごく難しいことなんです。

 

私は中1から続けています。誰に言われたわけではないですが、どうしても詰まさないといけない競り合いの時だけ本気を出して読み切って詰ます、なんて都合の良いことができるわけないだろう、と思ったからです。今でもそう思っています。

 

将棋は泣いた数だけ強くなる、と思っていますが、まあそこまでして強くなる意味があるのか、とも思います。私も大人になったのでしょう…