福島県郡山市の将棋情報

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将棋の上達方法7

今回はこれまでの内容と少し違う話をします。

私が将棋を覚えたのが約40年前です。その頃はインターネットは無く、当然Youtubeも無く、本から情報を得るしかありませんでした。更に将棋AIもないので、本の内容も今とはかなり異なっていました。絶対的な指標がないので著者の個性が強く出ていた、とも言えます。

昔はよほど変な指導者にでも当たらない限り知識を覚える順番が決まっていたのですが、今は様々な手段で情報を入手できるので習得する順番も様々なようです。

将棋を楽しむだけなら自分のペースで好きにやるのが良いです。楽しんでやるのが最も大切で、つまらないとやめちゃうからです。他に楽しいことはいくらでもあるので。

一方でプロを目指すとかガチで強さを求めるとかなら知識の習得順番は極めて重要です。いきなりですが答えは「普遍性のある知識を優先的に覚える。陳腐化する知識の習得は後回しにする。」です。言われてみればそりゃそうだ、ですよね。

<普遍性のある知識> 詰みパターンや手筋。比較的最近の概念としてはZ形とか。駒の働きなど形勢判断の指針。基本的な序盤定跡は居飛車振り飛車の両方を幅広く習得するのが好ましい(覚えないと将棋にならないレベルのもので十分です)。前のコラムで書きましたが、覚えないといけない知識量は序盤、中盤、終盤併せて膨大です。

<陳腐化する知識> 最新形の定跡系の詳細変化など。今だと角換りの千日手含みの待機とか。定跡の進化は速いので数年後には価値は無くなっている。

このコラムを読んでいる人で、ガチ勢の方は己を振り返ってみてどうですか。ガチで将棋をやるなら、基本的な知識の習得も十分できていなくて将棋の中身がスカスカな段階で「最新形に相手をはめて楽して勝つ」は上達スピードが遅くなるだけなので全くお勧めしません。