福島県郡山市の将棋情報

福島県郡山市、及び、福島県の将棋情報を発信します

はじめに

 

rara.jp

連絡用にお使い下さい。

 

 

2002年に開設された「福島県棋界の広場2」が諸事情により閉鎖となったため、新たにブログを立ち上げて福島県の将棋情報の発信をすることにしました。

 

このブログの管理者は郡山支部の竹内ですが、前HPの管理者である村越さんも引き続き情報提供という形で関わって頂きます。

 

なお、福島県福島民報社の大会(福島県将棋連盟)、及び、福島民友新聞社の大会(日本将棋連盟福島県支部連合会)があります。各種全国大会は全て県支部連合会の運営です。

 

支部連合会が運営する大会については連合会のブログがあるので、そちらで確認下さい。また、ふくしま支部も独自に大会を開催していますので、リンクにて確認下さい。

 

このブログでは以下の情報について発信します。

 ・福島民報社主催の県大会情報

 ・各種大会の郡山地区予選の情報

 ・日本将棋連盟郡山支部の情報

 ・(掲示板にて他地区の予選などの情報の共有)

 

以上、よろしくお願いします。

県アマ最強者戦、及び、新風戦の結果報告

最強者戦、新風戦共に小学生の活躍が目立った大会でした。

今後が楽しみですね。詳しくは以下のリンクを参照ください。

県アマ最強者戦結果ー1.pdf - Google ドライブ

県アマ最強者戦結果ー2.pdf - Google ドライブ

県アマ最強者戦結果ー3.pdf - Google ドライブ

県アマ最強者戦結果ー4.pdf - Google ドライブ

東北六県大会

将棋は来週ですが、一足先に囲碁が開催されました。

以下は将棋と囲碁の出場選手の年齢分布です。

囲碁の選手、思ったより若かったです。

平均年齢は将棋が33歳、囲碁が49歳です。

囲碁は一時期よりは若年層へ普及が進んだのかもしれません。

将棋は・・・・どうなんでしょう。(皆さんも考えてみてください)

将棋の上達方法10

将棋は基本的に読める人が圧倒的有利であり、知識量で勝つ戦略は報われないことが多いです。かの藤井システムですら情報秘匿ができないため、藤井猛先生が獲得できたのは竜王3期のみです。独占でもないAI頼みの公知情報での差別化は難しく、優位に立てる期間は推して知るべしです。

 

強力なのは公知でない情報を自分だけが持っていて使いこなせることです。株取引で言うところのインサイダー情報です。棋譜では公知化されない情報で、典型的なのが心理的な技術です。知っていても誰も言わないですし。本として出されたのは米長邦雄先生の「逆転のテクニック」くらいでしょう。あれって40年前の本ですが。

 

今回は「誰も書かないので未だに公知化されていない心理的な技術」の1つである、「シングルタスクとマルチタスク」の話を書きます。(私の造語です)

 

終盤で「相手玉に必死をかけられる。その上で駒を渡す、駒配置が変わることで自玉が危険な状況になる」という事例があったとします。競り合いなんて大概こんな感じで、これが敵玉と自玉の両方について読むというマルチタスクです。明らかに難易度が高く思考負荷が重いです。一方、自玉が王手がかからない状況で相手玉の必死を見つける作業はシングルタスクで、圧倒的に難易度が低くて思考負荷は軽いです。

 

はっきり言いますが、対人の終盤の最重要テクニックは「相手にマルチタスクを強いること」です。とりあえず敵玉の囲いを削って見えるようにしておくと相当な確率でドラマが起こります。何しろ人間が指しているのですから。

 

「相手にマルチタスクを強いること」に加えて、相手よりも読めることを利用して局面を複雑化させる、即ち相手の情報処理能力のオーバーフローを狙えるようになればもうアマチュアレベルは卒業でしょう。(プロでも活躍できるレベル)

 

どこまで行っても将棋は読める人が圧倒的に有利な競技ですね。

 

 

 

将棋の上達方法9

将棋は難しいゲームなのにカンニング禁止なので、「ある程度まで」の段階までは受験勉強的な知識詰込みが必要になること、及び、「ある程度以降」は効果的な上達方法が本にはそうそう書かれていなくて試行錯誤になる、ということはこれまでのコラムで書いてきました。

 

となると「ある程度以降」で何をすれば良いかわからない、という人もいるでしょう。今回はこうすれば強くなるということを私の実体験から紹介します。

 

大前提として将棋がものすごく好きなことです。後の話を読めばわかりますが、そうでない人がやったらおそらく将棋自体をやめてしまうでしょう。

 

次に「とにかく強くなりたい」と心から想うことです。承認欲求のために将棋をしている人は以下の手法は絶対にできません。

 

では、どうするかというと以下のルールを自分に課すことです。

1.どんなに大差の局面でも常に相手玉の詰みの有無は全力で考える

2.相手玉の詰みを確信できたなら絶対に詰ましに行く。さすがに読み切れない時は無理をする必要はない。

 

まだ読み能力が未熟な段階だと読み抜けがあって大逆転負けとなることがしばしばあります。そして周囲の人から「なんで必死をかければ楽勝なのに、そんな馬鹿なことをする?」と言われるでしょう。私も成長過程で何度も読み抜けで涙を流すことがありました。

 

このルールを徹底しながら成長して読み抜けが無くなってくると、競り合いの終盤の勝率がものすごい勢いで上がります。それは、終盤の読み能力の強化だけではなく、自分の読みを信じて踏み込む勇気、が備わるからです。カンニングができない将棋という競技において「自分の読みを信じること」ってものすごく難しいことなんです。

 

私は中1から続けています。誰に言われたわけではないですが、どうしても詰まさないといけない競り合いの時だけ本気を出して読み切って詰ます、なんて都合の良いことができるわけないだろう、と思ったからです。今でもそう思っています。

 

将棋は泣いた数だけ強くなる、と思っていますが、まあそこまでして強くなる意味があるのか、とも思います。私も大人になったのでしょう…

将棋の上達方法8

将棋の実力に最も大きな影響を及ぼす要素は何だと思いますか?

 

AIによる最新形の知識、ではありません。AIをあなたが独占しているわけでもなく、ほぼ公知ともいえるその知識で何局勝ち続けられますか?

将棋のようなゲームの知識は特許で保護されないので、知識の有無で勝つ戦略は情報の拡散が速い近頃ではごく短期間しか使えません。

答えは単位時間内に読める手数と正確性、形勢判断能力です。今も昔も変わりません。今回のコラムでは「単位時間内に読める手数と正確性」の威力について説明します。

 

もっともわかりやすいのが最終盤です。必ず交互に指すという将棋の性質から1手差の局面は本来大差で、2手差だと問題外です。

但し、1手差でもピンからキリまであって、相手玉が簡単に詰む場合と非常に難解に詰む場面では大違いです。AIだと同じなんでしょうが。

ここであるケースを想定します。あなたが劣勢で自分の1手負けを読み切っています。自玉の詰み筋はそこそこ難しく、その上で相手の力量はあなたより劣っているという状況です。

あなたは1手負けの状況で受けに回るか、それとも、相手が詰ませないと想定して逆に相手玉に詰めろをかける、の2つの選択肢があります。

この時、あなたが相手よりもかなり読めている場合、今か次かそのまた次か、の何れの局面が相手が最も間違いやすいか精度よく見積もることも可能です。そこが逆に詰めろをかけるチャンスなわけです。

対人ではこのスキルの有無で勝率が劇的に変わります。形勢が悪くなっても局面を複雑化して容易に土俵を割らないスキルと組み合わせると凶悪な威力を発揮します。

私は高校1年生の時、感想戦で自分と相手の読み量にギャップがあることに気づいてから心理テクニックを理解できるようになりました。

 

なお、心理テクニックだけ知っていても「単位時間内に読める手数と正確性」が無いと使いようがありません。何事も基礎が大切です。